3.レスキュードッグのトレーニングについて
 (1)トレーニングの時期
    生後0〜4ヶ月   パピートレーニング
      5〜8ヶ月   ヤングドッグトレーニング
      9〜12ヶ月  同上
     13〜16ヶ月  この時点でレスキュードッグとしての適正テストが行われ
               約50%の合格率である。
     17〜20ヶ月  SBKテスト1
     21〜24ヶ月  SBKテスト2
     18ヶ月〜5才  最終テスト、レスキューボートという国の訓練施設で
               2週間の訓練テストを受けて合格すれば、レスキュードッ
               グとして認定される。

 (2)適正テスト(コンタクトテスト)は以下の点に重点をおいている
    @犬のエネルギー(体力)
    Aゴーイング・アヘッド(ハンドラーの前に出ての行動・前進欲)
    B捜索作業意欲
    D作業の困難性(プレッシャー)に対処できるか
    E人間に対して関心を示すか
    F音響、高所、煙、火、暗闇に安定しているか

 (3)具体的に適正テストとは
    @群衆内に犬を連れだして、人間に対する態度で攻撃性があるか、フレンドリー
     であるかを観察する。次に初めて見る他人(ヘルパー)にリードを渡し連れて
     歩かせる。他人が犬に触れても拒絶しないのを良しとする。
    A犬とヘルパーとハンドラーで一緒に遊ぶのだが、遊びに興味を示さない犬は
     排除される。
     ペルパーが物陰に姿を隠し、それに対してどの様な反応を示すか観察する。
     つまりヘルパーを捜そうとするのか、あるいは全く無頓着なのか。
     ハンドラーは犬にヘルパーを捜させるが、その時は当然高い位置に鼻を保持し
     (高鼻)浮遊臭気を追わせるのだが、当然、捜す意欲が一番重要である。
     以上のことから、ヘルパーは犬に足跡臭気追わせないよう迂回して潜伏場所に
     移動する。
    B階段の昇降を行い、落ち着いて行動できるか、恐怖感から急いで行動したり
     拒絶があったり、不安定ではないかを観察する。
    Cドラム缶などを叩いて音をだし犬の反応を見る。
    D大きな古タイヤが積み上げられた困難な状態で、ハンドラーに合わせて落ち着
     き、且つ又安定した歩行が出来るか。犬を高いところに持ち上げても嫌がらな
     いか、安定度を観察する。
     馴らすために長時間このような困難な場所に留まり馴致させる。
    E告知の方法についてテストを行う。表現を前面に出しにくい犬には咥える様、
     そうでない場合は吠える様に指導するのだそうだ。
     オモチャを持ったペルパーに対して、ハンドラーに指示を求める犬ならば咥え
     る様、ハンドラーに対して反応を求めぬのなら自己中心的な犬であるから吠え
     るのを教えなさいとハンドラーに指示するそうだ。
     咥えるか吠えるかはテストで決定するのではなく、ハンドラーの判断に委ねる
     べきと思われるが、短時間で適正を決めるため必要との返答であった。

 (4)トレーニングは最初は簡単な状況から始まり徐々にレベルアップを計りながら
    以下の3つの項目に対して安定した能力を示さなければならない。
    @SEARCH(捜す)
    AFIND(見つける)
    BINDICATE(知らせる)
    以上の3点を同時に行わず、一つずつ段階を経ていった方が効果があるとの結論
    に達している‥との説明であったが、理解出来なかった。

4.スウェーデン災害救助犬チャンピオンシップ運営について
 (1)競技種目については以下の3種目があり、全国各地の競技会も同じ方式で実施さ
    れている
    @災害現場の探索(DISASTER SEARCH)
    Aオビディエンス〔服従〕(OBEDIENCE)
    B広域の探索(AREA SEARCH)
    競技は2日間にわたって予選、決勝が行われる。予選での得点上位から15頭が
    決勝戦に選ばれるが、2日目はオビディエンスは省かれ、2種目で実施される。
    2日間の総合得点をもって席次が決定する。